近年の環境問題の傾向と、私たちにできることとは?

地球温暖化現象が進行していると指摘されるようになってから、どんどん月日が経過しています。
月日が経過するごとに解決へ導かれていく問題があれば、新たな課題が発生してしまう場合もあります。
今一度、近年の環境問題について、知識を深めておきましょう。

温暖化、異常気象問題の深刻化


今や、地球温暖化の問題は説明不足なほど、多くの場面で危険性が語られています。
近年増えている異常気象の原因も、深刻化している温暖化現象と結びついていると考えられています。
温暖化が深刻化していく中で、降水量が減少し、世界中のあちこちで干ばつが起きていることが指摘されています。
その一方で、南極の氷が溶け出したことによる海面上昇も起こりそれぞれ違った問題が同時多発的に起こっています。

降水量の減少によって水不足が起き森林が育ちにくくなることで、砂漠化も進んでいきます。
さらに、土地開拓が過剰に進んでいくことによって、本来なら残すべき土壌が失われ、結果的に砂漠化を招いてしまうケースもあります。
アフリカでは、干ばつや砂漠化によって農作物が軒並み枯れてしまい、食料の調達が困難になりました。
これにより、数百万人もの人が餓死したと言われています。
世界的に進行している砂漠化問題をせき止めるため、1977年に国連砂漠化防止会議が開かれました。
1996年12月26日には「国際連合砂漠化対処条約」が発効され、深刻化する砂漠化の対処方法をグローバルに共有しています。

地球温暖化対策の具体的な目標としては、パリ協定で「2℃目標」も定められました。
これは、産業革命前と比べて気温の上昇を2℃未満に抑えることを意味しています。
具体的な活動としては温室効果ガス排出量を減らすこと、そのためにエネルギー源の見直しや廃棄物削減を行うことが挙げられます。
温室効果ガスの排出量を抑えることで、温暖化や砂漠化をせき止めることは、今後も重要な課題となるでしょう。

あらゆる資源の枯渇問題


近年、温暖化が進む中で水消費率がどんどん上がり、世界的に水資源の不足が叫ばれています。
日本国内でも地方における水不足のニュースを目にしたことがある人は多いと思いますが、他国では水不足による国際紛争も起きるなど、問題はさらに深刻化しています。
世界中で使用されている水のおよそ70%は、農業で使用されていると言われています。
水不足に陥ると、農業に使用できる水が足りなくなってしまうことから、食糧生産量の減少にもつながってしまいます。
水不足により、 各国のGDP(国内総生産)率が数%~数10%落ちる可能性があるとされています。
もともとGDPが低く、輸入に頼っている国の場合には、国外の水不足状況からも大きな影響を受けます。

そして食糧が枯渇すれば、当然ながら世界各国の食糧問題も引き起こされます。
食料価格の高騰が予想されるほか、深刻化すれば貧困問題にもつながりかねません。
特に、途上国の貧困問題は深刻です。
途上国では、かねてから劣悪な労働環境について問題視されており、労働に見合うだけの賃金が必ずしも受け取れるわけではありません。
労働の問題が解決しないまま食糧価格の高騰が進んでいけば、十分な食にありつけず餓死する人が増えていくでしょう。

さらに、異常気象が進んでいくことで水だけでなく森林資源も減少していきます。
森林資源は光合成によって二酸化炭素を吸収する、土砂崩れを防止するなど、自然環境にさまざまな影響を与える、なくてはならないものです。
CO2が多量に排出されることで地球温暖化が進み、地球温暖化によって森林資源が枯れ、CO2が吸収されなくなってしまう……という悪循環を招いてしまいます。

生態系の変化と絶滅問題


環境問題が深刻化することによって、生態系にも影響が与えられます。
たくさんの動植物が共存する地球では、生物多様性が成り立ち、それによって新しい恵みを得ることができます。
しかし、近年では人間が大量のCO2を排出することによって、豊かな森林、土壌、水が失われてきています。
これにより、さまざまな動植物がこれまでと同様の生活を続けることが難しくなってしまうのです。
絶滅危惧種として、近い将来地球から姿を消してしまう可能性がある動物も少なくありません。
あらゆる生態系を守るためには、これまでと同じ環境で生活できるよう熱帯雨林を守ることが必要です。
そのためにも、環境問題を解決することが人間の役目と言えるでしょう。

水質汚染や水温の上昇、海流の変化などが進んでいくと、陸の生態系だけでなく海洋生物の生態系にも影響を与えてしまいます。
陸の生態系と同じように、これまでの水質では問題なく生息できていた海洋生物も、水質が変わっていけば従来どおりの繁殖が難しくなっていくでしょう。
漁業でも、特定の魚や貝が採れなくなるかもしれません。
現在は当たり前のように食べられる魚介類や、加熱調理のいらない魚介類も、近い将来には貴重なものとなる可能性があります。

近年の環境問題を解決へ導くためには?


深刻な環境問題の原因は一つとは言えず、原因を改善するためには世界規模で取り組まなければいけません。
そのため、日本のみならず、グローバルに手を取り合い、環境問題の解決を目指すことが欠かせません。
そのために、環境NGOをはじめ、国をまたいで活動を行っている団体・組織がいます。
団体を積極的に支援することで、グローバルな環境問題解決につながります。
必要に応じて資金の寄付を行ったり、社会へ向けて団体の活動内容を呼びかけたりといった活動をはじめましょう。

同時に、国内でまかなえることを増やしていくことも大切です。
特に日本は食糧面で、輸入に頼っている部分が少なくありません。
万が一、輸入している食糧の生産国が水不足によって生産不可能な状態に陥った場合、大きな打撃を受けます。
日本国内で、一人ひとりが真剣に節水に励んでいたとしても、海外における水不足問題を根本から解決することにはつながりません。
生命の危機にもつながりかねないトラブルを回避するためには、国内における食糧生産率アップを目指すことも重要な課題です。

そして何より、個人が身の回りでできるエコ活動に着目することが大切です。
リデュース・リユース・リサイクルを徹底する、植樹活動に参加する、エコ家電やエコカーに切り替える、廃棄物削減のためにリサイクルショップを利用するといった行動は、一人ひとりが高い意識で取り組むことで立派なエコや省エネ活動につながります。
こまめに節電や節水をする、買い物をするときにはエコバッグを使用する、お風呂の残り湯を有効活用するという行動なら、今すぐにはじめられます。
「砂漠化現象をせき止める」「途上国の餓死問題や貧困問題を解決する」「生態系の変化や絶滅を食い止める」というと、非常にハードルが高く感じられ、自分の力ではどうにもできないように感じてしまいますよね。
しかし、身の回りのちょっとした習慣が、結果的に環境問題の解決につながっていくのです。
環境問題を他人事のように考えず、小さなことからはじめてみましょう。

まとめ

環境問題の状況は、移り変わる時代の中で常に変化を繰り返しています。
環境問題の解決へ貢献するためには、近年の傾向や最新の情報を常にキャッチすることが欠かせません。
その上で、身近でできることから環境保全につながることをはじめましょう。