環境問題に大きな影響を与える『CO2』との付き合い方を考えよう

私たちやその子どもたちが、末永く繁栄するためには環境問題と向き合わなければいけません。
そして環境問題を考える上では、多方面に大きな影響を与えている「CO2」が非常に重要なキーワードとなります。
CO2に関して、きちんと理解している人もそうでない人も、改めて考えてみましょう。

環境問題とCO2の関係性


CO2、すなわち二酸化炭素は、産業革命以降排出量が増えたと指摘されています。
これは、人間によって生み出された新たなエネルギーや技術が、多くのCO2を生み出すことにつながっているからではないかと考えられています。
CO2の役割の一つとして、地上から発せられた熱が、宇宙へと拡散していくことを防ぐことが挙げられます。
そのためCO2をはじめとした温室効果ガスと呼ばれる気体が著しく増加することによって、生活の中で吐き出された熱がどんどん溜まってしまいます。
近年、問題視されている気温上昇や異常気象は、CO2排出量の増加との関係性が指摘されています。

気温の変化がもたらされることによって、農業や各種産業へも多大な影響がもたらされます。
これまでなら問題なく生産できていた農作物も、異常気象によって天候が変化を繰り返すことで、思うように栽培できなくなってしまう危険があるのです。
かんかん照りの日が続けば、せっかく順調に育っていた農作物は枯れてしまいます。
反対に、大雨や嵐が続けば光合成が滞り、強い雨に打たれた土壌は掘り返されてしまうこともあります。
農産物が思うように育たなくなれば、食糧不足の引き金にもなります。
いずれは、現在ではすぐに手に入る食料の価値が高騰し、必要なときに必要な分の食料を手に入れることが難しくなってしまうかもしれません。

さらにCO2の影響は、世界の70%を占めると言われている海へも広がっていきます。
CO2が海へ融解すると、海水そのものが酸化し海洋生態系へ大きなダメージを与えます。
現在、日本では寿司や刺身といった、海産物によるグルメが数多くあります。
しかし今後、海の性質がどんどん変わっていけば現在と同じように同じものを食べられるとは限りません。

環境省が発表した「2013年度(平成25年度)の温室効果ガス排出量(確報値)」によると、日本において排出されるCO2は「エネルギー起源CO2」が全体のおよそ87.7%を占めています。
エネルギー起源CO2とは、燃料を燃焼させることによって排出されるCO2のことです。
例えば自動車を運転するときや、廃棄物を焼却するとき、多くのエネルギー起源CO2が排出されます。
自動車を利用する際に排出される排気ガスは、個人が排出するCO2の中でも特に多くの割合を占めているため、見逃せません。

CO2を減らすためには


再生可能エネルギーと呼ばれるエネルギーへ切り替えていくことが有効であるとされています。
再生可能エネルギーには、次のようなものが含まれます。

・太陽光発電
・火力発電
・風力発電
・水力発電
・地熱発電
・バイオマス発電

再生可能エネルギーは、CO2を排出せず、地球に優しいエネルギーとして次世代のスタンダードになることが予想されています。
また、石油などと違って枯渇することがないため、永続的にエネルギーを作り出すことにつながります。
一方で、従来の発電方法から再生可能エネルギーへと変化していく過程には、デメリットも存在しています。
どのような発電方法にしても、地域社会全体のエネルギーを補うとなると、大がかりな設備が必要になります。
どうしても初期投資が必要になることから、資金繰りなどの問題も招き、計画が頓挫しやすい傾向にあるのです。
また、安定的な供給が難しい場合もあります。
再生可能エネルギーの利用へと本格的にシフトチェンジするためには、電流の需要と供給を柔軟に操作できる送電網、スマートグリッドがさらに普及する必要があります。

建築・住宅関連業界では、日常生活に必要なエネルギーを自給自足し、CO2収支がゼロになる住宅のことを「ゼロ・エネルギー住宅」、さらにCO2収支がマイナスになる住宅のことを「LCCM住宅」と呼んでいます。
国土交通省では、地球環境に優しい住宅を広げていくため「LCCM住宅認定制度」もスタートしました。
評価基準をクリアし、認定を受けた住宅が今後さらに増えていくのではないかと言われています。
また「パッシブハウス」と呼ばれる住宅のように、地域の特色を活かした構造を考え、建築資材を選ぶことで冷暖房をはじめとした家電を使わなくとも、心地よい空間を作り出す建築技術も、さらに注目を集めていくと考えられます。

廃棄物の量を減らすために「ゼロエミッション」に注力する企業も増えています。
ゼロエミッションとは、企業から排出される副産物を他社で利用することで、廃棄物の排出量ゼロを目指すミッションのことです。
CO2削減はもちろんのこと、廃棄物を熱分解してエネルギー源として利用すれば、新しい発電方法の確立にもつながることが期待されています。

CO2を減らすために身の回りでできること


私たちの生活の中でも、ちょっとした習慣を変えることがCO2削減につながります。
前述の通り、エネルギー起源CO2を大量に排出する車は、便利なものですが日常生活ではできるだけ使用しないように心がけましょう。
運動をかねて徒歩での移動を習慣化したり、バスや電車などの公共機関を使用したりして、一人ひとりが車との付き合い方を考え直すことが効果的です。
どうしても車がなければ生活できない場合は、エコカー、ハイブリッドカーへの乗り換えを検討するのもいいかもしれません。

自宅や職場にいるあいだには、できるだけ家電を使用しないよう、協力し合ってさまざまな取り組みを実施しましょう。
例えば、一人ひとりが服装で体温調節をすることで、冷暖房の利用率を下げるクールビズやウォームビズも、環境保全活動の一環です。
また、断熱性の高い製品や植物で窓や屋根を覆い、室内に流れ込む外気をシャットアウトすることも効果的です。
家電を新しく購入するときにも「エコ」や「省エネ」というキーワードをチェックし、地球に優しい商品を選ぶようにしてください。

しかし、日常生活の中で家電をまったく使用しないということは難しいのではないでしょうか。
CO2排出量を減らすためには、必要不可欠な電気を環境に優しいものに切り替えていくことが大切です。
特に、太陽光発電の認知度はどんどん広がっており、一般家庭や企業の事業所でも必要な電気を自給自足できるようになっています。
太陽光発電システム導入補助金制度や、エコキュート導入補助金制度などを利用すれば、金銭的負担を抑えながら電気の自給自足ができるようになります。

空気中のCO2量を減らすために、発生したCO2を回収・貯留する技術「CCS」の技術も広がっています。
今後さらにCCSの技術が発展し、設備が一般的に利用されるようになっていけば、日常生活の中でCO2を排出しても地球温暖化につながりにくくなります。
新しい技術の発展に期待するとともに、一人ひとりがCO2排出量を減らしていくことが大切です。

まとめ

環境問題を考える上では、CO2の排出量を抑えることは避けては通れないでしょう。
日常生活におけるちょっとした習慣や心配りが、CO2排出量にも大きくかかわります。
まずは身近でできることからチャレンジし、長い目で続けていくことによって、環境問題の解決を目指しましょう。